5 風のマント(6) [DQ2上]
5 風のマント(6)
「すげえっ!」
アルスは興奮して叫ぶと、大きく深呼吸した。
まるで鳥になった気分だった。アルスが上を向くと少し上昇し、水平になるとゆっくりしたスピードに、下を向けば急降下して速度が速まる。装備したアルスの思い通りに空を飛べるのだ。
カインもナナも、顔を輝かせながら、空から見えるすべての風景を見逃すまいとして必死に目を凝らしていた。
感激のあまり言葉が出なかった。
精霊神ルビスよ・・・・・・ナナは心の中で感謝した。
やがて目の前に対岸の大地が接近してきた。
「それっ!」
勇者の子孫たちは体勢を整えると、対岸の大地を両足でしっかりと踏んだ。
そして、勇者の子孫たちは、『やったーっ!』と口々に声をハモらせて叫びながら、小躍りして喜んだ。
「アルス・・・・・・!」
カインは、満面に笑みを浮かべて、アルスに握手の手を差し伸べた。
「カイン・・・・・・!」
アルスは、カインの手を握った。
そして手を振って、南の塔の商人に、無事に渡ったという合図を送った。
あとがき
風のマントを手に入れて、ドラゴンの角で対岸に渡るまで、の話です。
今回はホントに大変でした(7月~8月までバイトしてたというのもありますが)。
話がなかなかまとまらなかった。
特に風のマントを手に入れて、ドラゴンの角にたどり着くまでの勇者の子孫たちのやりとりが。
2のメンバーを仲悪いようには書きたくなくて、でもじゃあどんな場面を書けばいいのか。
ここが今後も課題ですね。
結局私自身の生活が忙しいこともあり、たいしたことのない戦いの話になってしまいました。
後ドラゴンの角での話しも、あちこち修復してます。
風のマントを使うことを思いつくまでの話の順序とかうまくいくようにしたり。
今回の場面もマントでの飛び方ちょっと直したりしました。
次回はルプガナでの出来事です。
・・・そういえば今回ナナは戦いのとき呪文使ってませんが、次回は少しですがちゃんと使うのでご安心を。
※次回は9月1日更新予定です。
とても読みやすかったのは
あばれスピアさんのご苦労もあってのことだったんですね。
ゲーム等に忠実でなくても、大きく話が逸れないことと
読みやすいことが一番いいのでは?と思って拝見しています。
次回も楽しみにしています(^^)♪
by ともちん (2012-08-27 22:05)
ともちんさん
いやいや、大きく話がそれないことももちろん大事ですが、できる限り忠実なほうが、DQの本当の世界観が伝わるんじゃないか、と考えて作ってます。
もちろん、私の個人的な解釈もあったりするので、この世界観が本当に正しいのかはわかりませんが。
読みやすさ、これからも精進していきたいと思います。
by あばれスピア (2012-08-29 01:31)