5 魔の島へ(1) [DQ3-3]

5 魔の島へ(1)



 アルスたちは、最後の戦闘の場であるゾーマの城を目ざして歩き続けていた。上空をずっと鋭い稲光が走っていた。
 ゾーマが出現するまでこの島は女神の島と呼ばれた。島の北の岬には今ではゾーマの居城に姿を変えてしまったが、精霊神ルビスを祀った厳かで華麗な大理石の神殿があった。また天変地異で海底に沈んでしまったが、神殿の前には小さな町と港があって参拝客や観光客たちで賑っていた。
 虹の橋をわたってから6時間後のこと。荒れて涼しげな砂漠を越えると、突然前方の岩山の断崖に不気味な異形の城が稲光に照らされて見えた。アルスたちは思わず緊張した。城はアレフガルド中を威圧するかのように立っていた。ゾーマの城だった。
 暦はもうすぐ梅雨が終わろうとしていた。バラモスを倒すために最初にアリアハンの城下街を旅立ってから、もうすぐ3か月が経とうとしていた。そして、翌日でアリアハンを旅立って4か月目になり季節は夏を迎えようとしていた・・・・・・。
(続く)

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